お食い初めの為に新しく食器や祝い箸を揃えた、という方もいらっしゃいますよね。しかし、当日になってみないとお料理の並べ方などにはなかなか気が回りません。日常的にお箸の置き方や、ご飯茶碗と味噌汁のお椀の位置くらいの作法は気にしている方がほとんどだと思いますが、昔ながらの和食の献立、一汁三菜のご飯にもきちんと盛り付け方が決まっています。お食い初めの場合にも、正式には並べ方が決まっていますのでご紹介していきます。
お食い初め膳の料理の盛り方と注意点
仕出し屋さんで料理をセッティングしてもらう場合や、お店でお食い初めの食事会をする場合には気にしなくてもいいですが、自分達で用意するにはきちんと知っておかなければいけないポイントです。
お食い初め膳の料理の盛り方
お食い初め膳は本膳料理と同じで、一汁三菜が基本です。そして昔ながらの伝統ですと高杯(腰高)、平椀など、器の種類と配置が決まっています。
お食い初め用に揃えたお膳に、ご飯、汁物、冷たいおかず、温かいおかず、香の物、焼き魚(祝い鯛)を盛り付けます。もしもお食い初め膳がない場合は、家庭にある器に料理を盛り付けても問題ありませんので、おかずの分だけ食器を用意しましょう。
盛り付けの注意点
お食い初め膳では真ん中の高杯に歯固め石を置きます。そして魚は頭が左に来るように置きましょう。鯛を自宅で焼き、腹に切り込みを入れるのであれば縁起物でもありますので、頭が左になる事を想定して裏側に切り込みを入れるようにしましょう。その他には、食材の色合いのバランスを考慮して料理を盛り付けると良いでしょう。
お食い初め膳で使う食器の種類と配置
普段の生活では○○柄のお茶碗とか、○○の形をしているお皿とか、そんな風に会話しているかと思いますが、食器の種類にもきちんとした名称がありますので、この機会にちょっとだけ覚えておきましょう。
箸
お食い初め用の祝い箸を用意します。お膳の手前中央に持ち手が右側にくるように置きます。
飯椀
ご飯や赤飯を盛り付ける食器です。普段のご飯と同じように左手前に置きます。
汁椀
蛤のお吸い物などの汁物を盛り付ける食器です。普段のご飯と同じように右手前に置きます。
平椀
煮物のような温かい料理や、焼き魚などを盛り付ける食器です。焼き魚用の食器を別に用意しない場合に使用します。飯椀の奥、左奥に置きましょう。
つぼ椀
酢の物や刺身などの冷たい料理を置く食器です。汁椀の奥、右奥に置きましょう。
高杯(たかつき)
あまり馴染みがないかもしれませんが、お食い初めでは歯固め石や梅干しを置く食器です。通常は漬物や酢の物、なますなどのおかずを盛り付けます。飯椀・汁椀・平椀・つぼ椀のちょうど真ん中の場所に置きます。
お食い初めに使う食器の選び方
もう食器をプレゼントしてもらった、なんて方はもちろんその食器でいいかと思いますが、これから購入を考えているママは値段やデザインだけでなく、ぜひ素材にも意識して探してくださいね。
食器の素材で選ぶ
・伝統工芸品の食器
食器にこだわりたい人におすすめです。陶器、漆器、焼き物などで作られているものは高級感があり素敵です。漆器の場合、男女で色が異なります。
男の子の場合:食器の内側も外側も朱色の食器
女の子の場合:内側が朱色で外側が黒色の食器
しかし、近年では性別にこだわらず、自由に食器の色を選ぶ方もいらっしゃいますので、ご家族で相談してみましょう。
・ベビー用食器
実用性を重視したい人におすすめです。普段から使っているベビー用食器を用いても良いでしょう。プラスチック製のものは軽くて丈夫なので、赤ちゃんの手がぶつかったりしてお皿を落としてしまうアクシデントがあっても割れません。
・木製の食器
長く使いたい人におすすめです。温かみを感じられる肌触りと見た目で、使い込むうちに風合いの変化を楽しめます。赤ちゃんが大きくなってからも離乳食で使用する事が出来ます。
食器付きのお食い初めセットを選ぶ
もしも料理の盛り方や食器の選び方で迷ったときは、仕出し屋などにお食い初めセットを注文するのをおすすめします。配膳までしてくれるお店の場合はお任せできますし、通販サイトなどで購入した場合は料理と食器がセットになっている商品もあるのでわかりやすく便利です。東京正直屋のお食い初めセットには、儀式の解説書も付属している為、初めての事で不安があるママでも説明書通りに進める事が出来るので安心です。
どうせなら長く使用できる食器選びを
まだ食器を購入していない方は、昔ながらの伝統的な食器でも・天然素材を使用した食器でも、気にいる物を購入しましょう。気にいった物だったらお祝いの時だけに使用するのではなく、その後も大切に保管して大事に使うようになりますよね。既にベビー用の食器セットをお持ちの方も、もしとっておきのお皿があるようだったら、鯛だけはお気に入りの大きなお皿で!とか、好きな器を組み合わせてみたりして自由にテーブルセッティングしてみましょう。